ペリカン手術のデメリットとは?医師が解説
ペリカン手術は、あご下のたるみや分厚い脂肪を取り除くことができる手術です。この手術は、特に年齢を重ねたことで強いたるみが目立つ方や、脂肪の付き過ぎであごと首の境目がわからなくなってしまっている方におすすめです。
しかし、ペリカン手術には、手術を受ける前に知っておくべきデメリットもあるのです。
こちらのコラムでは、ペリカン手術のデメリットや、デメリットを最小限に抑える方法、メリットについてご紹介しています。
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ペリカン手術のデメリットとは?
ペリカン手術は、ペリカンののど袋のように垂れ下がったあご下の皮膚を切除したり、脂肪であごと首の境目がわからなくなっている状態を改善できたりする手術です。
つまり、エイジングケアや、脂肪によって輪郭がぼやけたフェイスラインの改善に役立つ手術だということですが、ペリカン手術には、事前に知っておく必要があるデメリットがあります。
傷跡が残るリスク
ペリカン手術では、あご下の皮膚を3㎝程度切開して、余分な皮膚の切除や、広頚筋を中央に引き寄せて固定することで、首に若々しさをもたらすことができる週術です。
しかし、皮膚を切開するとなると、傷跡が残る問題が浮上します。
ペリカン手術で切開して縫合した患部は、10日目を目安として抜糸が行われ、抜糸後には時間をかけてゆっくりと回復に向かいます。
傷跡の回復スピードについては、手術を受けたお客様の年齢や体質などによって差が生じますが、ほぼ目立たない状態にまで回復するには、1年以上の期間を必要とする可能性があるのです。
ペリカン手術による傷跡は、顔を上に向けない限り目立つことはありませんが、不意に上を見上げたときには傷跡が目立つことがあります。
ペリカン手術後しばらくの間は、意識して顔を上に向けないことで、手術バレを防ぐことができます。
術後しばらくは首を動かしにくくなる
ペリカン手術は実に繊細な手術ですので、手術を担当する医師は細心の注意を払いながら執刀します。
しかし、どれほどベテランの医師が手術を担当したとしても、手術中には組織がダメージを負うため、術後には組織が修復されるまでの期間、首を動かしにくくなる状況が続きます。
この状態は2~3週間程度続くと予想でき、その間は少々不自由な思いをする可能性があります。
とはいえ、急に振り向いたり、首をひねるような動作をしたりしなければ、普段通りの生活を送ることはできます。
ダウンタイムが長い
ペリカン手術は皮膚を切開・切除するだけでなく、広頚筋を中央に引き寄せて固定するという、少々大掛かりな手術です。
そのため、組織が負うダメージは大きく、その分ダウンタイムが長くなる傾向が強いです。
また、ペリカン手術はフェイスリフトやスマスフェイスリフト、ネックリフトといったリフトアップ術との併用になることが多いという特徴があります。
そして、複数の手術を同時に行った場合では、ダウンタイムの長さ自体は変わらなくても、術後の症状が強く現れることがあります。
たとえば、ペリカン手術のみであれば、あご下の切開部分と皮膚の切除部分、広頚筋を縫い合わせた部分のダメージに留まります。
一方、フェイスリフトやスマスフェイスリフトになると、耳の横の皮膚を切開して皮膚を切除したり、SMAS層を引き上げたりするため、これらの部分がダメージを負うことになります。
そしてもうひとつ、ネックリフトでは、耳の後ろからうなじの生え際部分までを切開し、筋膜を引き上げます。
このように、ペリカン手術と別の手術を併用した場合では、ダメージを受ける範囲が広がり、ペリカン手術のみ行った場合よりも強い症状が出やすくなるのです。
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ペリカン手術のデメリットを最小限に抑える方法
ペリカン手術にはいくつかのデメリットがあることがわかりましたが、事前の対策やダウンタイムの過ごし方で、デメリットを最小限に抑えることは可能です。
それでは、その方法についてご紹介しましょう。
正確かつ丁寧な縫合を行う
ペリカン手術を受ける際には、ペリカン手術を熟知しており、なおかつ手術の実績がある医師を選んでください。
それは、ペリカン手術は非常に繊細な手術で、医師の技術がダイレクトに反映されやすいからです。
ペリカン手術の実績がある医師なら、正確かつ丁寧な縫合を行うため、目立つ傷跡が残りません。
ただし、ペリカン手術の傷跡は、高い技術力を持った医師が担当しても完全に消えることはありませんので、この点については知識として知っておいてください。
ペリカン手術の実績の有無については、クリニックの公式WEBサイトで確認できます。
また、実績があるクリニックでは、ペリカン手術の症例写真も掲載されていますので、参考になるでしょう。
その際には、ペリカン手術と併用した手術の種類についても確認しておいてください。
ビフォーアフターを見比べると、どの手術がどのような効果をもたらすのかがわかります。
ダウンタイムの過ごし方に注意する
ペリカン手術のダウンタイムはおよそ2週間あり、その間の過ごし方で仕上がりに差が生じることも珍しくありません。
それは、傷口に刺激を与える行動をとってしまうと、傷口が綺麗にふさがらず、傷跡が目立つ仕上がりになってしまう可能性があるからです。
それでは、ペリカン手術におけるダウンタイムの過ごし方についてご紹介しますが、こちらでは、ペリカン手術のみで他の手術を併用しない場合のご紹介になります。
洗顔、メイク
洗顔とメイクは、手術当日から行えます。
ただし、クレンジング時や洗顔時には、縫合部分にクレンジング剤や洗顔フォームが付着しないように注意してください。
また、水濡れにも注意しましょう。
縫合部分に化粧品が付着したり水濡れしたりすると、傷口の回復が遅れたり、傷口が開いてしまったりするリスクが高まりますので、十分に注意しましょう。
シャワー、入浴、シャンプー
シャワーとシャンプーは手術当日から行えますが、その際にはボディソープやシャンプーが傷口に付着しないように注意してください。水濡れも厳禁です。
また、入浴で体を温めてしまうと、血液循環の活性化により、術後の腫れや内出血が悪化するリスクがありますので、手術当日から1週間は控えましょう。
運動
歩行や家事など、日常的な動きは問題なく行っていただけますが、運動は術後1週間程度控えてください。
運動もまた、血液循環を活性化させることになり、術後の腫れや内出血の悪化につながります。
軽い運動であっても術後1週間は控え、腫れや内出血の悪化を防ぎましょう。
なお、縫合部分の抜糸は10日後を目安として行いますが、それまでの間は糸が気になったとしても、なるべく患部に触れずにお過ごしください。
また、他のリフトアップ術と併用した場合では、洗顔やメイク、シャワーは手術の翌々日からとなりますので、この点については注意が必要です。
首ストレッチに注意
ペリカン手術後には、2~3週間の間首を動かしにくくなる状態が続きますが、この状態は術後に起こる自然な反応ですので、無理に首ストレッチなどを行わないよう注意してください。
無理に首を動かしてしまうと、ダウンタイムが長引くほか、仕上がりに悪影響が及ぶリスクも否定できません。
ペリカン手術のダウンタイム期間中は、とにかく安静を心がけ、我流のマッサージやストレッチは行わないよう注意しましょう。
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ペリカン手術にはメリットもあります
今回は、ペリカン手術のデメリットを中心にお伝えしてきましたが、ペリカン手術には見逃せないメリットもあります。
それでは、ペリカン手術のメリットや、ペリカン手術がおすすめの方についてご紹介していきます。
ペリカン手術のメリット
ペリカン手術には以下のメリットがあります。
長期的な効果を期待できる
ペリカン手術では、皮膚を切開して余分な皮膚を切除したり、広頚筋を中央に引き寄せて固定したりすることで、あご下をスッキリ美しく整えられる手術です。
また、ペリカン手術は、一度手術を受けてしまえば長期的な効果を期待できるというメリットもあります。
なお、経年によって皮膚が老化してくると、新たなたるみが見られることがありますが、完全に手術前の状態に戻るようなことはありません。
深い部分の脂肪除去が可能
ペリカン手術では、喉の中央にある広頚筋の外側と内側にある脂肪を除去できます。
二重あご改善方法として行われることが多い脂肪吸引では、広頚筋の外側にある脂肪を除去することはできますが、内側の脂肪は除去できません。
あご下の脂肪吸引を受けたのにもかかわらず、あまり代り映えしないと感じたなら、広頚筋の内側にある脂肪が原因の可能性があります。
このような方は、ペリカン手術でスッキリと整ったあご下を目指す方向で考えてみると良いでしょう。
別のリフトアップ術との併用が可能
ペリカン手術を単独で受けた場合では、首の縦ジワ解消やリフトアップ効果を狙えます。
しかし、ペリカン手術だけでは、顔全体のリフトアップ効果を得ることが難しいため、別のリフトアップ術との併用がおすすめです。
ペリカン手術以外のリフトアップ術には、フェイスリフト、スマスフェイスリフト、ネックリフトなどがあり、これらはすべてペリカン手術と同時に受けられます。
より高いエイジングケア効果を狙いたいなら、ペリカン手術と別のリフトアップ術との併用で検討することをおすすめします。
ペリカン手術がおすすめの方
ペリカン手術は以下に該当する方におすすめです。
- 確実なリフトアップ効果をお望みの方
- 後戻りしにくいリフトアップ術を受けたい方
- 脂肪吸引で二重あごを改善できなかった方
- 切らないリフトアップ術で効果を実感できなかった方
ペリカン手術は、これらのお悩みを抱えている方におすすめの手術ですので、ひとつでも該当するお悩みがあるのなら、この機会にペリカン手術を検討してみてはいかがでしょうか。
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ペリカン手術ならeクリニック 横浜みなとみらい院
eクリニック(イークリニック)横浜みなとみらい院は「みなとみらい駅」徒歩3分にある三菱重工横浜ビルの2階にあります。2023年オープンの綺麗な美容外科です。ペリカン手術の美容整形に積極的に取り組んでいます。そのため、フェイスリフトなどの施術の実績が豊富です。
カウンセリングは無料ですので、ぜひ一度ご相談にいらしていただければと思います。